やっぱり最強なのは「人を笑わせることができる役者」だ。
また久々の更新だ。どうも、私です。
いよいよ、楽しみにしていたPlatform「いと、といと。〜ふちかざり〜」の稽古が始まった!
このブログを開設したきっかけは、去年のPlatformのアクサガ(即興バトル)だ。
稽古からも本番からも、それはそれは色々なことを持ち帰った(過去記事参照)。どれも得難い経験だった。
それを書き残す意味とシェアする意味でこのブログを開設した。
そんなPlatformの本公演に出ないかとお声がかかった。ほんとうにありがたいことだ。コンセプトインプロってどうやるのか全然わからん!怖い!でも面白そう!と、ちょっと震えながらも即決した。
アクサガの時はすべて終わってから振り返りながら書き綴ったが、今回はせっかくなのでほぼリアルタイムで書いていきたいと思っている。
興味があればお付き合いいただきたい。
昔から「意地悪な役を演じられる役者は上手い役者」という話をよく聞いた。
でも、個人的にはあまりぴんと来ていなかった。
私がすごいなぁと思う役者は古田新太さんとか阿部サダヲさんといった、どちらかといえば面白い芝居をしているのが似合う人だ。
人を笑わせることができる役者は、往々にして泣かせる芝居も意地悪な芝居も上手い(村田調べ)。
だから、やっぱり最強なのは「人を笑わせることのできる役者」なのだ、というのが私の持論だ。
そんな役者に昔からずっと憧れていた。
でも、自分が人を笑わせたいと思って挑戦してみても、上手くいかなかったり、つまらないと評価されることが多かった。
まぁ、その度凹んだし傷ついた。
そして、いつの間にかあまり挑戦をしなくなり、思えば逆にシリアス路線とかカッコいい路線を極めようとしていた。ような気がする。
それで、昨日だ。
ふちかざりの顔合わせ(というかもはや稽古)で、あるシーンを演じたときに
「ゆんゆんはコメディエンヌなんだね」
と、じゅんきからコメントしてもらったときに、とても嬉しくなってちょっともじもじしながら、はたと気がついた。
そうだった。私はコメディエンヌになりたかったんだ。でも、諦めてたんだ。
でもでも、ほんとうはコメディエンヌを諦める必要なんてなかった。挑戦してよかったんだ。できないと思って「やりたい」を閉じ込めていたのは他の誰でもない、私だったんだ。
私が取り組んだそのシーンで、見ているみんなは笑っていた。もちろん私一人の力ではないけれど、それでも、観客を笑わせることはできていたのだ。
狙って面白いことをやるには巧妙なテクニックやずば抜けた発想力、きらりと光るセンスなどが必要だと思うが、狙わない面白さは実は誰でもすでに持っている。
ただ、狙わない面白さを引き出すためには、フラットな状態でいられる技術が必要だと思う。これも訓練しないと簡単にできることではない。
フラットな状態で挑む姿は面白いし、何より人を惹きつける力がある。それをものにできたなら、コメディでもシリアスでも、どんな芝居においても役に立つに違いない。挑戦する価値はある。
私が掴みたいと思ったこれが、一朝一夕で掴み切れるとは思わない。
けど、そのしっぽでもいい、なんとかして食らいついてやるぞという気持ちで、これからの稽古に臨みたいと思う。
自分が思う"最強"を今からまた目指してみたっていい、という話だった。
そんなわけで、「いと、といと。〜ふちかざり〜」とこれからの村田結香に乞うご期待!ですぞ!!